Q.会社を退職したのですが、残業をしても残業代を一切払ってもらえませんでした。辞めた後でも残業代を払ってもらえるのでしょうか?
A.会社を退職した後であっても、未払いの残業代を請求することは可能です。
むしろ退職した後の方が、会社に対して遠慮をする必要がないため、退職した後に請求のご相談に来られる方が多いです。
さらに、未払い残業代については、支払期日の翌日から年利6%の割合で、さらに退職の翌日以降については、年利14.6%の遅延損害金を請求することができます。
残業代の請求が認められるためには、残業時間を立証する必要があります。そして、残業時間を立証するための証拠となるのはタイムカードです。裁判において、タイムカードは非常に強力な武器となります。
しかし、タイムカードで労働時間の管理をしていない会社や、タイムカードを押した後に残業をさせられる会社もあります。
そのような場合はシフト表や業務日報、出退勤表、パソコンのログデータ・アクセスデータ、作成データのプロパティなどに記されている時間が有力な証拠となります。さらに実際に残業をしている写真や成果物などがあれば会社に残っていることと業務を行っていることの立証がしやすくなります。
なお、上記の証拠については、在職中が一番取得しやすい状況にあります。退職後であっても、賃金台帳や労働保険に関する資料については一定期間の保管義務があるため、会社に請求すれば取得できますが、上記のような有力な証拠についてはなかなか取得できません。
また、未払いの残業代についての時効は、支払われるべき賃金支払い日から起算して2年、つまり残業をした月のお給料日から2年となりますので注意が必要です。
残業代を請求したいとお考えの方は、できる限り退職前に一度当事務所にご相談ください。
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